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春日部の居酒屋「ひょうたん」が新店主で再開 「亡き義父母の店守りたい」

店舗外観

店舗外観

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 春日部市の居酒屋「ひょうたん」(大場、TEL 048-737-6768)が3代目店主となり10月1日、営業再開した。

「泣くほど辛い」という「豚からし」

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 1995(平成7)年4月に、根本久江さんが創業した居酒屋。2017(平成29)年に久江さんが亡くなり、夫の茂さんが店主を務めていたが、今年7月に茂さんも亡くなり、根本夫婦の長男に嫁いだ由香さんが新たに店主となった。

 由香さんは「おかあさんは、江戸っ子という感じでとにかく明るくいつもニコニコしていた。居酒屋でアルバイトしていたが、『自分で店をやりたい』と言ったというのは聞いていた。おとうさんはもともと靴職人だったが、店の手伝いするために知り合いの居酒屋で修業した後、おかあさんと一緒に20年くらい店を営業していた。義父母はボウリング好きで、3カ月ごとに『ひょうたんボウリング大会』を開くなど、お客さまと仲良くしていた」と振り返る。

 由香さんは20年ほど前に義父母と同居を始め、今から5~6年前から、焼き鳥を焼くなど週末だけ店を手伝っていた。茂さんが1人で店を営業するようになってからは、自分の本業に加えて本格的に店を手伝うようになり、昨年茂さんが入院している間は常連客の手伝いの下、店を開けていた。

 由香さんは「自分の仕事が終わり、入院先に行き、その後店を開けるなどバタバタしていた。4人の子どもを育てながらだがなんとかできた。7月6日、闘病の末に亡くなってしまい、コロナ禍だったため家族葬だった」と明かす。その後9月末まで、緊急事態宣言が発出されたため店は休業した。

 一度は店を閉めることを考えたという由香さん。「店は閉めようと思えばいつでも簡単に閉められる。義父母は、何につけても店が第一でいつも店にいたし、2人が26年守ってきた店だから、開けておいてあげたいという気持ちが一番大きい。お客さまのためにも開けておきたいと思い、自分が店を継ぎ再開することにした」と思いを明かす。

 メニューは、久江さんの頃から人気がある、ニンニクとみそで味付けしたモツを焼く「白モツ焼き」や、焼いた豚ロースを、スライスしたキュウリの上にのせ、からししょうゆをかけた「豚からし」(以上600円)などの定番メニューに加え、その日仕入れた食材でお薦めメニューを提供する。「豚からしは、『キュウリの水分で薄まった時が食べ頃で、癖になる』と言うお客さまがいる。泣くほど辛い」(由香さん)。酒は、焼酎をはじめ、ハイボール、日本酒などがある。

 由香さんは「気が向いた時に来店してもらい、のんびりまったりゆっくりと、最近どうだったの?と近況の話をしたり、テレビを見たりして過ごし、のんびり帰ってもらえたら」と笑顔を見せる。

 営業時間は18時~翌2時。時短営業や酒類の提供は行政の要請に合わせる。火曜・水曜定休。

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