
子育て支援イベント「越谷こども子育て楽会」が10月12日、叡明高校(越谷市レイクタウン7)で初めて開かれる。
子どもの教育についてのシンポジウムやワークショップ、相談ブースなどを用意するイベント。日々の診療で「子どもの声が大人に届いていない」ことに気が付いたという小児科医の吉岡淑隆さんが子どもの声を届けたいと同イベント運営委員会を立ち上げ、開催する。
吉岡さんは「体の不調だけではなく、心の不調も診察する中で、子どもたちが困っていることなどを含めいろいろな話を聞く。声を上げられない子どもや大人を信用していない子どももいることから、子どもの声をどう集めたらいいのか、どうしたら聞けるのかなど、このイベントを子どもの声を聞ける環境を作るきっかけにできたら」と話す。子育て支援の関係機関同士をつなげたり、意見などを自治体に提言したりすることも目的とし、年に1度開催していくという。「全国の医師とつながる機会になっている学会をヒントに、皆さんとつながり、楽しんで参加してもらおうとイベント名を『楽会』とした」とも。
シンポジウム「こどもたちの声が届く教育とは」では吉岡さんがファシリテーターを務め、「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策COCOLO(ココロ)プラン」を推進する文部科学省の担当者や越谷教育センター所長、市内の小学生などが登壇する。
用意するワークショップは工作など。相談ブースで受け付けるのは不登校や子育てなどについて。地域で活動する子どもたちはダンスパフォーマンスを披露したり、スポーツのデモンストレーションを行ったりするとともに活動への思いを話す。市内で活動する子ども食堂「みんなのこしガーヤ号」はカレーを提供する。ボランティアが子どもを見守るフリースペースを用意する。
吉岡さんは「子どもたちが描いた自分の気持ちを伝えやすい大人像を巻物にして展示する。大人が想像していた人物像とは違ったので、見て考えてもらえたら。子どもたちには、思いを聞こうとしている大人がいると知ってもらいたい。大人には今の時代を生きる子どもを知ってもらいたい。参加は子どもだけでも大人だけでも親子でもいい」と思いを込める。
開催時間は10時~15時。入場無料。