日光街道の祈願所として人々の祈願成就の護摩供養を行ってきた「杉戸不動尊 宝性院」(杉戸町杉戸1)で10月28日、「杉戸宿のお寺de手づくり市 テライチ」が開催された。
同院は、1560年に安産と子どもの健全な成長を願い建立され、安産不道明王を安置。その後は杉戸宿本陣の庇護を受け本堂が創建された。1616年に開宿した杉戸宿は日光街道の宿場町として栄え、2016年には400周年を迎えている。
子どもたちが楽しく学び、地域の人とつながることができる寺子屋イベントや、昨年新築した観音堂内のギャラリーでは写真や作品展示を行い、地域に開かれたイベントを行ってきた。手作り市「テライチ」は、同寺では初の試み。
「宿場町として栄えた杉戸宿は、今は宿場町の機能は失われてしまったが、御不動様の縁日に合わせて寺を地域の人に開放し、老若男女問わず気軽に足を運べるような手づくりの『市』を作って、コミュニティーづくりの場としたい」と住職の高岡邦祐さんは話す。住職夫婦で企画を立て、出店する人を探し、声を掛けたという。
近所に住み子どもたちとともに来場した女性は「観音堂が建て替わったのは知っていた。ヨガイベントなども開かれていたが、子どもを連れて入ることができなかった。今回のイベントなら一緒に来られると思った。今まで思っていた寺のイメージと違い入りやすい」と話す。
木彫りの十一面観音菩薩が見守る中、手作りのアクセサリーやバッグ、御朱印帖、わんなどが並び、外にはコーヒーやパンなどの出店があった。