春日部にある粕壁神明社(春日部市粕壁1)で12月14日、豊穣に感謝する「新穀感謝祭」と「酉の市」が行われた。
粕壁神明社は、天明年間(1781~1789年)に、竹やぶの中から神体と鏡が出土し、祠(ほこら)を建てて祭ったことが始まりといわれる。「新穀感謝祭(しんこくかんしゃさい)」は創建時より続くといわれ、朝10時から宮司が祝詞(のりと)を読み上げ、今年取れた米などを供え、豊穣と一年間の家業の加護を感謝した。
夕方からは、大宮氷川神社で開催された「十日市(とおかまち)」に続く、「酉の市」が行われた。境内にはさまざまな装飾、大きさの熊手が並んだ。「福をかき集める」「難を逃れる」という意味がある熊手、購入が決まると行われる「手締め」の威勢のいい声や手拍子が響いた。参拝者は昨年買った熊手を納め、新たに購入。大きな熊手を両手で抱え境内を後にする姿も見られた。
境内の外の道路には所狭しと露店が並び、冷たい夜風が吹く中、多くの人でにぎわった。