春日部市の1署6分署が6月26日、救命ボート操船訓練を古利根川河川敷および八幡橋から牛島人道橋までの水域で行った。
台風や豪雨などが原因で発生しやすい水害に備え、ボートの操船スキル向上や川の特性を知るために年に1度行われる訓練。今回は救命索発射銃の訓練も加わり、35人の職員が参加した。
川に設置された要救助者に見立てたボール状のブイを回収するため、アルミボートとゴムボートの2隻を操船し、旋回するなどしてブイに近づいて引き上げる。「下流側の要救助者救助完了」などと、地上の現場指揮本部と無線でやり取りしながら進められた。
救命索発射銃の取り扱い訓練では、組み立てから浮環弾(ふかんだん)を発射するまでを行った。到達距離は最大100メートルほどで、救命索の付いた浮環弾を中州や対岸などへ飛ばすなどし、救助活動に使われる。
東日本大震災のニュース映像などで消防士の活躍を目の当たりにし、消防職員となって8年目の春日部消防署第2部隊救助担当の石山大智さんは、「実地での訓練なので、現場に酷似した訓練で貴重な経験となった。今後、市民の方々の生命や財産を守る現場活動につなげていきたい」と話した。
同訓練は27日も行われる。