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春日部在住大学生、柔道で国際交流 資金集めネパールに柔道場建設

庄司大輝さん(中央) 2018年12月ネパールの孤児院にて

庄司大輝さん(中央) 2018年12月ネパールの孤児院にて

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 春日部在住の立教大生、庄司大輝さんがネパールの聴覚障がい者寮施設内に柔道場を建設する活動をしている。

孤児院で柔道を教える庄司さん

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 4歳で柔道を始めた庄司さん。大学に進学後、現役は退いたものの年に数回ほど市内の柔道場で教えることもある。大学1年の時、サークルの活動でネパール・フィリピンでの教育支援を経験。その後、「自分にしかできない国際協力といえばずっと続けている柔道。柔道着を持って、ネパール・カンボジアなどの国に行った」と1人で10カ国を巡り柔道を教えた。

 「ネパールは日本と全く違った。空港も雑然としていたし、インフラが整っていないなどの問題もある」と振り返り、「でも現地の人は胸を張って自分の国が好きだと言う。活力と活気にあふれ、1回買い物しただけでも覚えて気軽に声を掛けてくれる。人と人がフランクにつながる場所で、好きになった」と庄司さん。

 2018年に現地の柔道大会に出場。「『ブラインド柔道』という視覚障がい者の柔道を見た。聴覚障がいがある子どもが『柔道やりたいな』と目を輝かせて言ったのを見たが、聴覚障がい者の柔道は認知されておらず、柔道場も無かった。何もできず無力感を覚えた」と話す。

 「ネパールの聴覚障がい者は日本の6~10倍ほど。ストリートチルドレンが多いが、孤児院や寮は子どもたちが『牢獄(ろうごく)』と言うほど不自由に感じる環境。孤児院や寮に入るメリットや楽しさを作りたい、好きになった国に何かしたいと思い、現地に柔道場を建設し、柔道を学び続けられる環境づくりをしようと決めた」

 帰国後、障がい者にスポーツを楽しんでもらうことを目的とした学生団体「SKET」を立ち上げ、現在学生6人で活動している。柔道着などの寄付も受け付けており、7月13日には、市内の柔道場誠心館館長の押田豊さんからネパールへ寄付する柔道着8着を受け取った。

 「8月5日から現地へ行く。既に骨組みまでできていて、8月中に完成予定。大学や企業などから寄付をいただき、クラウドファンディングでも現在資金を集めている。ネパールの子どもたちが柔道を続けられるように、そして春日部とネパールを柔道でつなげることもできたら」と話す。

 クラウドファンディングの目標金額は80万円。支援額は500円~50万円。リターンは、支援金額に応じて現地活動の写真や感謝の手紙、道場に支援者名の記載、現地見学ツアーの権利など。
 支援は7月23日23時59分まで。

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