「平塚製菓」(埼玉県草加市)が、東京都小笠原村母島産のカカオで作ったチョコレート商品を販売する。
京都で和菓子店として1901(明治34)年に創業した同社。1931(昭和6)年に東京市下谷区でチョコレートの製造を始め、現在は埼玉県草加市の自社工場でチョコレートやクッキー、ウエハースなどの菓子を製造している。
2003(平成15)年にガーナを訪れた3代目社長の平塚正幸さんが、カカオの栽培を見た際に「チョコレート屋なのだから、日本で、栽培したカカオで作ったチョコレートを食べたい」と思ったことから、手探りでカカオの国内栽培を開始。着想から16年掛けて販売にこぎ着けた。昨年10月から販売したチョコレート「TOKYO CACAO」は、2019年製造分の2万個を5カ月で完売したという。
営業部の入江智子さんは「今年はカカオの収穫量が増えたため、昨年より求めやすい価格での販売が可能となった。カカオが昨年よりもフルーティーで、今年ならではの味わい。併せて、加工の工程でよりカカオの味を引き出すこともできた」と話す。
「TOKYO CACAO」を販売する中で、チョコレート以外で東京産カカオを味わいたい、違う楽しみ方はないかとの声があったことから商品開発を行い、ローストしたカカオニブにキビ砂糖をコーティングした「TOKYO CACAO シュクレ・ニブ」を初めて販売する。
「チョコレート『TOKYO CACAO』よりも香ばしく仕上がるよう、深いりで仕上げた。ナッツのようにカリッとした食感はお酒にもよく合い、アイスクリームなど乳製品のトッピングにもお薦め」と入江さん。
価格は、カカオ分70%チョコレート2枚入りの「TOKYO CACAO 2020」(46グラム=2,500円)、「TOKYO CACAO シュクレ・ニブ」(50グラム=1,000円。価格は全て税別。
8月7日から公式オンラインストアで予約販売受付を行っている。発送は11月1日から順次行う。