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越谷の子ども食堂がテークアウト弁当 食堂中止も「子どもたちに届けたい」

代表の青山享美さん

代表の青山享美さん

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 越谷の子ども食堂「越ヶ谷こどもかふぇ食堂 ぽらむの家」(越谷市越ヶ谷本町8、080-6785-4551)が9月14日、テークアウト弁当の販売を始める。

試作した弁当のひとつ

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 代表の青山享美さんが、地域の母親や子どもたちの居場所を作りたいと2017(平成29)年1月に始めた子ども食堂。「私は現在一人親だが、離婚後だけではなく、離婚に至るまでも大変だった。一人親だけが大変なわけではなく、夫婦共働きの家庭でも大変なことはある。共働きだったとしても、週1回くらいは子どもを迎えに来るついでに一緒にご飯を食べ、いろいろ話をして心休まるような場所を作りたかった」と振り返る。

 今年の3月から、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、子ども食堂は中止している。「3月からは、簡単に作れるレトルト食品や食材を無料配布している。5月には近隣の飲食店を助けたい思いもあり、地域のさまざまな業種の方々と協力し、飲食店が作った弁当を『越谷助け合い弁当』として400円で販売する拠点の一つとなるなどの取り組みをしていた」と話す。

 新学期が始まり、毎週月曜の食材配布を続けているが、今まで1人で食べに来ていたこ子どもたちが姿を見せないことに気付いた。「食材配布時に1回来たきりで来ない子もいる。親が料理を作らない家庭は、食材も取りに来ないのではないかと考えた。何とかして、一緒に食べていた子どもたちにも届けたいと思い、ボランティア皆でいろいろ話合った結果、弁当を作ってテークアウト販売することにした」という。

 8月31日から、テークアウト弁当を試作してきた。「ご飯を炊き、総菜はこれまで寄付をしてくれていた店や飲食店から買って詰めている。食中毒予防のために、しっかり冷やしたものを提供する」と話す。

 「少しでも多くの方に子ども食堂の存在を知ってもらい、居場所を提供していきたい。コロナ禍でいろいろな影響を受けている家庭の助けにもなりたい。何よりも、来なくなっていた子どもたちに届けることができたら」と思いを込める。

 食材の配布は無料。弁当は、大人=300円、子ども=100円。
月曜のみ開催。開催時間は17時~20時。

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