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春日部の小学校で30年前のタイムカプセル開封へ 粕壁小、当時の児童に呼び掛け

タイムカプセルの石碑の前で。池田稔さん(1番左)、関根晋太郎さん(左から2番目)、各学年のリーダー

タイムカプセルの石碑の前で。池田稔さん(1番左)、関根晋太郎さん(左から2番目)、各学年のリーダー

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 粕壁小学校(春日部市粕壁東3)が8月、1992(平成4)年3月の創立120周年で埋めたタイムカプセルを開封する。関係者が今後、当時の児童に呼び掛けていく。

石のふたの下にタイムカプセルがあるという

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 11月15日に開校150周年を迎える同小学校。前PTA会長の池田稔さんが「粕壁小学校開校150周年記念事業」を立ち上げた。池田さんは「記念事業をいろいろ考えていたところ、周囲から『今年は30年前に埋めたタイムカプセルを開く年だ』と情報が入った。『これは開けるしかない』と、タイムカプセル開封プロジェクトを進めることにした」と振り返る。

 タイムカプセルは、同校創立120周年記念事業で埋められたもの。1991(平成3)年当時の1~6年生約900人と教員、給食職員や、PTA関係者などが書いた手紙などを収めたというが、同事業に関する名簿や詳細な資料は残っていない。池田さんは当初、タイムカプセルの中身を一人一人の住所を調べて郵送するつもりだったという。

 池田さんは「このような時代だし、楽しいことや面白いことがあったほうがいいと思った。皆を集めて当時を思い出しながら開封することに夢があると思う」と、当時の児童を集めて開封式を行うことにした。

 タイムカプセルが埋めてある場所の石碑裏側に「ゆめをひらくひ 2021年11月吉日」と刻まれていたことから、プロジェクトには「ゆめをひらくひプロジェクト」と名付けた。当時の卒業アルバムを頼りに連絡を取り、各学年のリーダーも選んだ。当時6年1組だった関根晋太郎さんがプロジェクトリーダーを務める。

 関根さんは「埋めたことは覚えているが、どこに埋めたのかも分からなくなっていた。皆で校庭を探したところ、場所を示す石碑があったので場所が分かった。何を埋めたかもはっきり覚えていない。作文のほか、『習字を入れた』とか、『クラスで大切な物を選んで入れた』という話もある」と記憶をたどる。

 開封式は8月14日を予定。6月中旬から下旬にかけて、案内はがきを郵送するとともに、SNSや同校ホームページなどでも情報を発信していく。出欠の連絡は、グーグルフォームに限って受け付けるという。

 関根さんは「30年たっているので、もう春日部に住んでいない人や、区画整理で住所が変わり案内が届かない人も多いと思う。当時の生徒の内100人くらいしか集まらないのでは」と心配する一方で、「30年ぶりに同級生と会えるのが楽しみ。手紙の内容は覚えていないが、今の自分が当時の理想の自分に近付けているのか、30年前の自分に会うのも楽しみにしている」とも。

 開封式は当時の教員らを招き、同校校庭で検温や消毒などの感染症対策を講じて行う。カプセルの中身も披露し、手紙などは本人に返す。

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