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春日部・藤塚香取神社に大きな寅の絵馬 アート制作会社が「勇気与えたい」

藤塚香取神社に飾られた絵馬

藤塚香取神社に飾られた絵馬

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 春日部の藤塚香取神社(藤塚)に現在、えとの「寅(とら)」にちなんだ大きな絵馬が飾られている。

「寅」の絵馬制作の様子

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 壁画やオブジェなどをはじめとしたウオールアートやアート看板などを制作する会社「ビッグアート」(春日部市八丁目)の社長を務める奥村昇さんは、2000(平成12)年から毎年えとの絵馬を描き、同神社に奉納している。

 絵馬の大きさは縦1.8メートル、横2.7メートル。赤色と黄色の背景に、正面を向いてほえているようなトラの半身を描き、赤色で「寅」、黒色で「令和四年」と書いた。

 例年11月ごろから絵馬の制作を始める。奥村さんは「毎年、その年その年の空気を読み、デザインを考えている。多くの参拝者が見てくれるので、見た人への影響も考えている」と話す。

 例年は、かわいらしい絵やハッピーな印象のデザインで制作し、「招福」「和」などの文字を入れるが、今のこの時期を一言で表現するのは難しいと思った奥村さんは、今年は絵だけで表現。3週間ほどで完成させた。

 奥村さんは「情熱が感じられ、ぱっと気分が晴れるような赤色を表現したいと思った。背景の赤い色が気に入らず、2週間くらい試行錯誤した。トラの構図も、通常なら体全体を入れるか顔のみにするところ、トラが飛び出てきそうな迫力が出したいとこだわった」と話す。

 このデザインは、「見た人に怖いと思われるのではないかという不安があった」という奥村さん。「今はいろいろなものが変わる時期だと思う。見た人には少しでも厳粛な気持ちになってもらいたい。さらにこの絵が、背中を押すような、元気付けてくれるように感じてもらえたら」と話す。

 「来年は36年に一度巡ってくる『五黄(ごおう)の寅』。私も1950年の『五黄の寅』に生まれた。私はこれからもいろいろなことに挑戦していく。この絵を見た方にも、守りに入るのではなく、一歩踏み出して挑戦していけるような勇気を与えることができたら」と力を込める。

 展示は来年12月末まで。

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