春日部市のそば店「生そば やぶ砂」(栄町、TEL 048-761-4019)が4月23日、春日部の名物うどん「藤うどん」を使う弁当のテイクアウト販売を始める。
2003(平成15)年に春日部麺類業生活衛生同業組合が開発した「藤うどん」は、春日部市の花「藤」をイメージし、アヤムラサキイモの粉を練り込み作る紫色のうどん。同組合員の店では、「お土産用 半生藤うどん」の販売以外に、指定の原材料を使った各店自家製の藤うどんを提供している店もある。
そば店「生そば やぶ砂」は、東京で創業し埼玉県白岡市に移転、その後1977(昭和52)年に春日部にもオープンした。3代目の関口裕行さんが店主を務め、そば、うどん、親子丼などを提供する。関口さんは「以前から店内で自家製藤うどんを提供していたが、さらに多くの方に食べてもらいたいという思いから『藤うどん弁当』を作り販売することにした」と話す。
弁当には同店オリジナルの藤うどんとして、「藤」と春日部市の木「キリ」の花をイメージして開発した、紫と白色の2色の藤うどんも使う。関口さんは「組合員として藤うどんを開発していた2000年ごろから、ほかにないものを作りたいという思いや、うどんの打ち方を教える際の一例として2色のうどんを開発した」と経緯を明かす。
2色のうどんを開発したものの、来店客にサービスとして進呈していたという関口さん。「当時はお客さんが喜んでくれることで満足していた。コロナ禍となり、客足が遠のいたことから、2色のうどんや藤うどんを使う弁当の予約販売を決めた」と話す。
弁当は、全て藤うどんがセットになっている。「かき揚げ」(750円)、「海老(えび)天ざる」「海老天重」「湯葉天ざる」(以上、1,500円)、「うな重」(2,000円)の5種で、予約制。うどんは、5月末までは2色の藤うどん、それ以降は通常の藤うどんを使う。
関口さんは「大手チェーン店などには勝てないが、個人店でできることをしてお客さんに喜んでもらえたら。市内には多くの藤の花が咲く場所があるので、この弁当をもって出かけてもらえれば」と笑顔を見せる。
営業時間は11時15分~14時30分、17時~20時30分。木曜・金曜定休。