総菜を販売する「惣菜(そうざい)屋 恵」(春日部市南4、TEL 080-9195-1174)が7月8日、オープンする。
倉重諒さんが切り盛りする総菜店。祖母の多美恵さんが36年ほど続けた「やきとり 恵」を改装して開業する。多美恵さんが2017(平成29)年に他界。その後、店舗は使わずそのままにしていた。
幼い頃から多美恵さんの店に出入りしていた倉重さん。倉重さんは「私はおばあちゃん子で、中学生くらいまでは店を手伝い、お客さんと話すことも多かった。家族が少なかったので、私にとってはお店のお客さんが親戚や家族のような存在。私が作ったものを食べてもらったり、店のカラオケで演歌を教えてもらったり、旅行に行ったりしたこともあった」と振り返る。
祖母の影響で飲食業に興味を持った倉重さんは、調理師専門学校で日本料理を学び、日本料理店に就職。大量調理なども経て独立を考え始めた。倉重さんは「独立する気持ちが固まった昨年、『開業するならこの場所』と思った。おばあちゃんに恩も感じているし、おばあちゃんが頑張っていたこの場所を長く残したい」と話す。
店は、外から店内が見えるように正面にガラス窓を設置し、店内は照明の数を多くした。倉重さんは「高齢の人から子連れの人まで、皆さんに来てもらえるような、アットホームな温かいイメージにしたかった」と話す。
常時15種ほどの総菜を販売する。「ごちそうミートボール」「本日の煮魚」「本日の焼き魚」「筑前煮」(以上400円)、「肉じゃが」(300円)、パウンドケーキ(1切れ=150円)、ご飯(200グラム=100円)などをそろえる。
「高齢の人や健康に気を使っている人などに、日常的に利用してもらえれば」と倉重さん。「私は春日部で生まれ育った。春日部は暮らしやすく、人が優しい。いろいろな人に助けられてきたので、これから地元に貢献していきたい」と力を込める。
営業時間は9時~18時。日曜定休。