春日部出身のレーシングドライバー大津弘樹選手が、元F1レーシングドライバー中嶋悟さん率いるレーシングチーム「Modulo Nakajima Racing」のドライバーとして今季のスーパーGTに参戦する。1月10日、発表された。
2019年 第5戦 富士スピードウェイ (左から)道上龍選手、大津弘樹選手
春日部で生まれ、幸松小学校、東中学校を卒業した大津選手。「小学校の時に、裸足で田に入り、田植えをして、収穫した米を食べた体験が思い出として強く残っている。19歳のころは、フォーミュラカーにステップアップして、より体力が必要だったのでトレーニングとして、毎日のように古利根川沿いを走っていた」と振り返る。
ドライバーになるきっかけは、5歳の時に父親に連れられレーシングカートに乗ったこと。「始めはエンジン音が怖かった。乗る前まで泣きじゃくっていたが、乗ってみてアクセルを踏むとすごく早く進むし、ブレーキを踏んだら止まるなど、自分で車を操ることができる楽しさを感じた。それから毎週末、カート場に連れて行ってもらっていた」と言う。
中学2年生の時に全日本カート選手権でシリーズチャンピオンに。2013(平成25)年の19歳の時に鈴鹿サーキット・レーシングスクール・フォーミュラを受講し、2014(平成26)年からHONDA育成ドライバーとしてF4・F3クラスで戦った。2018(平成30)年からはスーパーGT300クラスやスーパー耐久ST‐TCRクラスに参戦していた。
「GT500へステップアップできたのは、2018年から道上龍選手の下、GT300クラスでさまざまなことを指導してもらったほか、いろいろな方々のサーポトや協力があったからこそ。これまでの経験を経てステップアップできたのは素直にうれしい。GT500では伊沢拓也選手とペアで走ることになるが、伊沢選手はトップカテゴリーを引っ張る経験豊富な方。一緒に組めることは、自分にとって重要な1年になる。車のパフォーマンスをいかに引き出せるかなどのノウハウも伊沢選手から勉強したい」
「目標はまずGT500で優勝すること。そしてマシン開発能力も重要なことなので、その力をつけていきたい。春日部は少し行けば田んぼが広がるなど、自分にとって居心地が良い場所。地元で応援してくれる方が多く心強い。『謙虚にしておごらず』を座右の銘として頑張っていくので、応援していただけるとうれしい」と笑顔見せる。
第1戦は4月12日、岡山国際サーキットで行われる。