「みどりスーパー」(春日部市米島、TEL 048-746-1100)が2月1日から、新商品「春日部ぷりんパン」を販売する。
近県の市場で仕入れた新鮮な魚や野菜、総菜などを販売する同店は創業49年。地域の生産者や店とのコラボレーション商品なども販売している。総菜部の河内みどりさんは「これまで市内小学校や店などとの共同開発などを含め10種ほどのコラボレーション商品を作った」と振り返る。
昨年11月に、市内八木崎駅付近にあったパン店「MATSUBA」が突然閉店。同店の「プリンパン」は、丸いパンの中に自家製のプリンと生クリームが入っていて、春日部市の「かすかべフードセレクション」にも認定されていた人気商品だった。
河内さんは「プリンパンの存在は知っていて、いつも売切れていると聞いていた。店の定休日が同じで行くことができなかったが、2年ほど前にお客さんが差し入れをしてくれた。あまりにおいしくて忘れられなかった。突然閉店してしまい、自分を含め、皆ショックを受けている」と話す。
「もっと食べたかったし、うちの店ではプリンを作り販売しているのでいつか再現してみたいと思っていた」と河内さん。パン店の閉店をきっかけに試作を始め、食パンでサンドイッチにしたり、プリンを食パンに合うように正方形に作ったりなど10種以上を試作。「プリンが柔らかすぎてなかなか見た目がうまくできなかった」と話す。
「いろいろ作ってみたが、この形がうまくいった。ただ、情熱だけで作り、食べることまで考えていなかったので食べにくい。気持ちは強かったが、技が追い付かなかった」と話す。「春日部ぷりんパン」(216円)は、市内の小嶋養鶏の卵、牛乳と砂糖のみで作った同店の「春日部ぷりん」と生クリームをコッペパンに挟んでいる。「試食した人が、『プリンがより濃厚だが、MATSUBAに近い』と言ってくれ、見た目も違うので意外だったがうれしかった。とても光栄」と笑顔を見せる。
「完全に再現することはできないが、春日部には素晴らしい店があったということが残るし、ほかの店でも試作していると聞いた。店ごとの個性を出して販売すれば、プリンパンが受け継がれる。春日部でプリンパンムーブメントを起こしたい。プリンパンのまちになって、いずれは全国でプリンパン選手権ができれば」と意欲を見せる。
営業時間は10時~19時。日曜定休。