「妙見山 上原寺(みょうけんざん じょうげんじ)」(北葛飾郡杉戸町)の副住職、仁部前誠(ニベゼンジョウ)さんと弟の前叶(ゼンキョウ)さんの投稿がSNS上で話題を呼んでいる。
安政年間中に一宇(いちう)を建立したことに始まり、1885(明治18)年に妙見山上原寺と公称。本堂と客殿、庫裡(くり)がある同寺。
8月14日、前誠さんが棚行(たなぎょう)を終え、寺の本堂で読経していたところ、後ろから「ニャー」と鳴き声がした。前誠さんは、自身のツイッターアカウント「仁部前誠(@nibe_zenjo)」で「棚行が終わって本堂で読経してたら鳴き声がしたので振り返ると見慣れない参拝客がいた」(原文ママ)と、外から本堂をのぞき見ているような2匹の猫の写真も共にツイート。
SNS上では、「かわいい参拝客」「招き猫になるのでは」や、「おなかをすかせているのでは」「ご先祖さま」というようなニュアンスのコメントがあり、約1万7000リツイートと約9万4000のいいねが寄せられた(8月18日11時現在)。
盆期間中は毎年、その日の棚行を終えると自分の先祖に対しての供養と、無事に棚行を終えたと報告するために読経していると言う前誠さん。「お盆の時期は、お供え物を持ってきてくださる人や、墓参の後本堂にごあいさつをされる人は多く、本堂にいると『すみません』と声がして後ろを振り返ることは多いが、振り返ると猫がいたのは初めてだった」と話す。
弟の前叶さんも、棚行を終え本堂に戻ってきたときに猫を見つけ、自身のツイッターアカウント「六尺法師(@6SYAKU_HOUSHI)」で「今年のお盆はご先祖さまと一緒にお客様がご来山されました」(原文ママ)とツイート。151リツイートと808件のいいねが寄せられた(8月18日11時現在)。
前誠さんは「弟のツイートがバズることは多いが、自分の投稿でここまで反響があったのは初めて。今年は水害があったり、雨が続いたり、コロナ禍でもあるという特殊なお盆の環境下において、寺から少しでもほっこりした話題を提供できてうれしい」と話す。
「猫は今後も姿を見せるようなことがあれば、寺としてご縁のあるNPOの紹介から、保護団体に連絡も可能なようなのでしばらく様子を見る」とも。