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大根の売れ残りを減らすアイデアがSNSで反響 「ダメになる前に売り切りたい」

齋藤さんがツイッターに投稿した写真

齋藤さんがツイッターに投稿した写真

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 「しゅん・あぐり」(埼玉県八潮市)の農場で農業に従事する女性のツイートが現在、話題になっている。

出荷を待つミニ大根。それぞれ表情が違う

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 埼玉県松伏町(松伏町築比地)や千葉県野田市に農場を所有する同社。農業を始めたい人、新しい販売方法を見出したい人など農家をサポートしている。同社の農場で働く齋藤亜依さんが、ツイッターアカウント「しゅん・あぐり official by たまこ」に12月4日、販売用にミニ大根を入れたビニール袋に、顔のイラストを描いた写真と共に、「遊んでないです… 一本でも売れてほしくて(涙) #企業努力」(原文ママ)と投稿。約17万の「いいね」が付き、約3万1000リツイートされた(12月6日16時現在)。

 コメント欄には、同じように大根の袋に顔を描いて販売している人や、近くのスーパーで同農場の大根を見つけたというコメント、「かわいいですね」「見つけたら買います」など多くのコメントが寄せられた。

 齋藤さんは、野田市で生産したミニ大根を、松伏町の農場で出荷作業を行う際にイラストを描いている。今年は大根を11月後半から出荷したが、ほとんど売れ残ってしまい、スーパーから戻ってくることが続いていた。齋藤さんは苦肉の策として、軽い気持ちで顔を描いてみようと思い付き、顔を描いた。イラストの顔は少しずつ変えて描いていると言い、「少しの変化だが、並ぶなら少しずつ変えたほうが良いかなと思った」と齋藤さん。

 齋藤さんは「当初、周囲の反応は『え、売れるの?』などとあまり良くなかったので、ツイッターの反響が多く驚いている。自分事じゃないみたいで、何でここまで大きな反響が? と驚いている」と話す。

 齋藤さんはサービス業などに携わっていたが、3年前に農業に転身。「収穫のパートを軽い気持ちでやってみたら、初めての作業で面白くて楽しかったことから農業の会社に就職した。気候や、野菜の出来具合い、豊作すぎる場合は安くしないと売れないなど安定しないのは悔しい。農業は同じ作業の繰り返しではなく、季節や作物により、作業が全然違うので、飽きないし、農業を通していろいろな人と仕事ができたりする」と笑顔を見せる。

 ミニ大根は、イラストを描く前よりも描いた方が売れてきたと齋藤さん。「まだ畑には大根が1万本ほどあるので、それがダメになる前に売り切ることができたら」と力を込める。

 「ヤオコー越谷蒲生店」「ヤオコー草加原町店」「ヤオコー八潮店」、クックパッドの「埼玉松伏たまこファーム」で販売している。

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