春日部市の「中国料理 祭麺堂(さいめんどう)」(備後東1、TEL 048‐733‐0780)が3月27日、オリジナルの麺メニューを10年ぶりに復活させた。
店主の我妻勝博さんが1996(平成8)年5月に創業した同店。ギョーザやユーリンチー、担々麺を始めとした中国料理50種ほどを提供する。我妻さんは中学生の頃から、チャーハンや中華丼を作り友人に振る舞うなど料理好きで、東京のラーメン店や中華料理店、百貨店での勤務を経て、春日部市で独立した。
提供を再開したのは、トマトスパゲティが大好きだという我妻さんが、中華でその味を表現できないかと試行錯誤を重ね、2008(平成20)年に販売を始めた「五香(ウーシャン)担々麺」(880円)。ベースに白湯(パイタン)を使い、トマトペーストとトマトピューレ煮込んで凝縮させ、花さんしょうオイルやカイエンペッパー、ガーリックオイル、カレー粉などを入れた濃厚なスープが特徴。
我妻さんは「開業してからいろいろな食材を使ったり、新しいメニューを作ったりしてきた。調味料も自家製。チーマージャンならゴマをひくところから行うので手間がかかるが、料理は、時間や手をかければかけるほどおいしくなる。多くのメニューを提供していることもあり、体力も必要となるため、ここ数年は年齢的なことやコロナ禍でもあることからメニューを絞って提供していた」と話す。
新しいメニューを多く増やすことはできないが、お客さんを喜ばせたいという思いから、共に調理する妻の貞子さんと現在のメニューを見直した。我妻さんは「自分たちの技や経験値が以前よりも上がったことから、うまくオペレーションできるのではないかと思った。このあたりで原点回帰しようと、仕込みに時間がかかるため提供をやめていたメニューを復活させた」と話す。
「とっておきの一品。スパイスの香りが食欲を誘い、色も鮮やか。トマトが苦手な方でも食べられるほどトマトの味はまろやかになっている。半ライス付きなので、麺を食べ終えたらご飯を入れてリゾット風にして食べる方もいる。一見イタリアンだが食べてみると中華。一度食べてもらえたら」と力を込める。
営業時間は11時30分~14時、17時30分~21時。月曜・火曜定休。