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越谷市の会社が開発した、傘の水滴切るアイデア商品 試行錯誤8年で販売へ

Casashをはめた傘を持つ福田英樹さん

Casashをはめた傘を持つ福田英樹さん

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 越谷市のアイデア商品開発販売社「足あと」(越谷市東大沢1、TEL 048‐945‐5827)が現在、開発した傘ホルダー「Casash(カサッシュ)」の予約販売の注文を受け付けている。

傘にはめて、スライドさせながら畳む

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 同社代表の福田英樹さんが開発した「カサッシュ」。柔らかくゴム弾性がある素材で作られ、傘にはめてスライドさせながら畳むと、手をぬらさずに傘の水滴を切ることができる。福田さんは「少ししか雨が降っていないのに、傘を畳むときに手がぬれるのが嫌だったことや、持ち歩く際に長傘でも邪魔にならないようにできないのかと思った」と開発のきっかけを語る。

 福田さんの本業は歯科技工士。15年ほど前には、カメラで口腔内を撮影するためのアダプターなどを開発し、製品化された。福田さんは「自分のアイデアが形になり製品化したことで、ものづくりの楽しさを知った。最後までやり遂げないと嫌な性格のため、傘ホルダーも失敗するにしても成功するにしても形にしたいと思った」と話す。

 最初にアイデアが浮かんだのが8年ほど前。試作を繰り返し、アイデアが出なくなったときは本業に集中するなど、時間をかけて開発を進めた。「ここ数年、リュックを使うサラリーマンが増えたことで、傘をリュックやバッグに装着するアイデアも浮かんだ」と話す。さらに昨今、SDGsが浸透しつつある中で、同商品が傘用のビニール袋の廃棄や、電車内などへの置き忘れによるごみ問題などの社会的な問題解決にもつながると考えた。

 2019年1月に特許を取得。製品化するために2021年9月に合同会社を立ち上げた。5月31日から、生産の資金を募るためや、商品に対する反応を知るためにクラウドファンディング「Makuake」で注文を受け付けている。販売価格は2,090円~。

 福田さんは「傘にまつわる商品として当たり前に認知してもらい、皆さんが雨の日でも傘をリュックなどに装着し、手ぶらで歩いているような状況になったら。さらに百貨店の入り口で、この商品が配られ、雨の日でも手ぶらで買い物ができるなど、雨の日の買い物スタイルを変えられたら」と意気込む。

 注文は7月20日まで受け付ける。

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