7月に運行を開始する東武鉄道の特急スペーシアX(エックス)の交通広告が4月16日、春日部駅構内に掲出された。
スペーシアXは、7月15日から運行を開始する特急スペーシア(100系スペーシア)の後継車両。東武スカイツリーライン浅草駅から東武日光線の東武日光駅、鬼怒川温泉駅間を走行する。
同車両には、鹿沼市に伝わる組子や竹編み細工をイメージしたデザインの窓枠などがあり、ボディーは日光東照宮陽明門・唐門・御本社に塗られた「胡粉(ごふん)」の白をイメージしたカラー。座席は、通常席、個室、ソファー席、ラウンジ席のほか、広く景色が見られる造りの「コックピットスイート」も用意。カフェカウンターも備える。
東武鉄道鉄道事業本部営業部の岩出透さんは「コロナ収束後のインバウンドも含めた需要回復の時期を見据え、100系スペーシアの後継として、環境配慮や新たな生活スタイルなどの技術・考え方を取り入れた新型車両。新しい日光・鬼怒川の顔として話題を喚起し、地域に光を当て、観光需要を日光・鬼怒川に導き、国際エコリゾートに向けたブランディングやさらなる増収につなげていく」と話す。
同車両の広告にはクレヨンしんちゃんを起用し、3月27日ごろから順次、東武線全線の駅および電車内の中づり広告を展開する。
「クレヨンしんちゃん、といえば春日部、春日部といえば東武沿線ということで、これまでも同作品とはさまざまな形でコラボレーションしてきた」と岩出さん。「今回のコラボレーションは、同作品と100系スペーシアの両方がデビューから33年を迎えるのを機に、同作品は初めて3DCG化され、スペーシアは新型車両がデビューする。お互いの話題喚起を狙った」と話す。
春日部駅には、同駅限定での掲出になる2種類と合わせ広告5種類を掲出する。限定2種類のうち一つには、「カスカベ防衛隊」のイラストと共に「春日部駅のみんな!今年の夏はすっごい夏になりそうだゾ!」というキャッチコピーが踊る。大きさは、縦横約2.6メートル×5.7メートル。もう一つは縦横約3メートル×5.3メートルで、野原しんのすけの顔を描くとともにキャッチコピーは「おねいさんをお誘いするなら、映画?それとも特急おデート?」とした。
岩出さんは「同駅は、しんちゃんの物語の舞台である春日部市の顔であり、スペーシアXの停車駅。特別な絵柄を採用し、インパクトのある展開を狙った。ほかでは見られない広告の希少性がさらなる話題の喚起になることを期待している。普段から駅を利用するお客さまにも特別感を感じてもらえたら」と話す。
ポスターは当面の掲出を予定する。