春日部市で6月に行われる「粕壁エイサーまつり」、7月に行われる「春日部夏まつり」の中止が決まった。
毎年6月に行われている伝統エイサー琉球舞踊や沖縄舞踊の披露や、沖縄ならではの飲食出店や物産販売がある「粕壁エイサーまつり」は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、4月7日に中止が発表された。
「春日部夏まつり」は毎年7月の13日に最も近い土曜と日曜の2日間行われる。江戸時代に市場を守る神様=市神として祭られていた八坂神社の祭礼がルーツとされる。戦後、一時中断したこともあったが復活。1973(昭和48)年に市制20周年を記念し、現在の形である夏まつりのみこしパレードとなり、連日20基超のみこしが練り歩き、夏の訪れを告げる風物詩となっている。
例年祭りの準備は4月から始まる。新型コロナウイルス感染症拡大の状況を受け、実施するか否かの早期決定を望む声があり、同祭りの関係団体などで行う「夏まつり3者会議」が4月9日に開かれ、同日中止が決定した。
同祭りは例年雨天でも決行している。祭りの復活後、悪天候で1日のみの開催となったこともあるものの、祭り自体が中止になるのは今回が初めて。春日部商工会議所の山崎哲男会頭は「今回は中止せざるを得ない。来年は世の中がどうなっているのか分からないが、この状況が落ち着いて、今回の第48回の分も合わせて、第49回を盛大に行うことができればと願っている」と力を込める。