「クリスマスファミリー人形劇 inこしがや 『A CHRISTMAS CAROL』 スクルージと3人の影の幽霊」が12月6日、越谷サンシティホール(越谷市南越1)小ホールで行われる。
矢内世里さんとカナダ人のダニエル・ウィッシーズさんが中心となり2012(平成24)年に結成した影絵カンパニー「望ノ社 MOCHINOSHA」」が企画。「望ノ社」はこれまで日本国内をはじめカナダ、アメリカ、ブラジルや中国など世界8カ国35都市以上で公演を行った。
矢内さんは舞台演出を学ぶためイギリスに留学した際、海外の人形劇を見て衝撃を受けたという。「イメージしていた子ども向けのものではなく、大人がとても楽しめるような、発想が素晴らしい作品で感動し、イギリスの人形劇学校に入学して影絵を学んだ」と振り返る。
人形劇学校に在学していたダニエルさんと出会う。発表会でたまたまダニエルさんの発表と順番が並んだ。「観客から、『2つで1つの作品みたい』と言われたことから、一緒にやってみようということになった」と矢内さん。
2013年夏にダニエルさんの故郷カナダで共同作品を披露し、翌年はカナダの7都市でツアーを行った。2016年からは日本での活動を開始、2017年ごろから海外公演を開始した。
現在2人は越谷に在住し、拠点としている。ダニエルさんが脚本を手掛け、矢内さんが人形を作っている。1作品で平均250~300枚ほどの影絵人形を使い、アニメーションを見ているようなスピード感のある劇を目指す。
矢内さんは「デジタルの時代だが、2人ともアナログにこだわっている。舞台はその一瞬しか存在しない。お客さんと演者がいて成り立つ芸術で、舞台であることの意味があると思う。同じ時間を共有することは今の時代あまりないので、生であることの意味を追求していきたい。アナログを守りたいのでなるべくアナログで表現したい」と力を込める。
「今回、新作クリスマス・キャロルを1作品行う予定だったが、越谷で公演するなら家族で楽しめるクリスマスファミリー人形劇というテーマでやりたいと思った。影絵だけではなく人形劇も行うことにし、つながりがあったアーティストさんたちに依頼した」と言う。
第1部は人形劇団ココンによる腹話術人形劇「チュータとクッキー」。第2部は、NHK Eテレ「ムジカ・ピッコリーノ」に出演しているハッチハッチェルさんとコラボレーションし、影絵、演技、歌、バイオリンによる音楽の総合劇「クリスマス・キャロル」。シルク・ドゥ・ソレイユ正式登録アーティストである「ヤノミ」さんがMCを務める。
「幅広い世代の皆さんが家族で楽しめる劇を企画したので親子で来ていただければ。コロナ禍でもあるので、感染症対策として席数を減らし、ライブ配信もする。安全に見られる環境を用意しているので、生の良さを感じてもらえれば」と笑顔を見せる。
15時15分開場、16時開演。チケットは公式サイトで購入できる。
料金は、一般券=1500円、高校生以下割引券=1000円、シニア割引券=1200円、親子ペア券=2000円、「おうちで視聴券」=1000円。いずれも未就学児無料。