春日部・増田新田農地管理組合が制作したかかしが7月13日、田に設置された。
同組合が管理する10ヘクタールの田をスズメやごみ投棄から守ろうと、例年かかしを作り設置している。かかしは、近隣の住民20人ほどが古着などを持ち寄り制作。2019(令和元)年と2020(令和2)年には、共に70体ほどを設置した。
今年も6月から制作を始め、7月に入り約50体が完成したことから設置。田の中央辺りに位置する道の入り口付近には、フラダンスがテーマの華やかなかかしを並べた。同組合の代表・関根正雄さんは「近隣にフラダンスをしている人がいて、フラ用スカートを提供してくれた。かかし1体に1枚のスカートは大きいため、スカートを2つに分けて使うなどしている」と話す。
多くのかかしを設置し始めてから、ゴミ投棄は減り、かかしを見に来る人は増えていると関根さんは言う。昨年ごろから、かかしを設置している通りを「かかし通り」と呼ぶ人が出てきたとも。
「道を聞かれた際に、『かかし通りの近く』などと言えば伝わるようになった」と関根さん。
「雨が多い天候の影響で、今年は稲の出穂が1週間くらい遅い。最近米の消費が減っているように思うが、米に興味を持ってもらいたい。特に子どもたちには、かかしを見るなどの機会をきっかけに、興味を持ってもらえたら」と期待を込める。