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春日部産米の米粉活用へ 食の地域ブランド創出に向け栽培や商品開発も

調印式の様子。キャッチコピーは「やってみよう!米(まい)city かすかべ」

調印式の様子。キャッチコピーは「やってみよう!米(まい)city かすかべ」

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 春日部市と市農業委員会が「春日部産米を活用した食の新たな地域ブランド創出に向けた実証実験に関する基本協定」を3月30日、7事業者と締結した。

一般的な米に比べ、大粒だという「亜細亜のかおり」(中央)

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 市と市農業委員会は、「春日部産米を活用した食の新たな地域ブランド創出に向けた実証実験」を始めるため、南彩農業協働組合、埼玉みずほ農業協働組合、春日部商工会議所、庄和商工会、春日部市観光協会、川上製麺所、みたけ食品工業と同協定を締結。

 農業委員会事務局長の齋藤綱紀さんは、「2021年産の米は2020年産に比べ米の買い取り価格が3割も下がり、米を作っても利益がないか赤字になってしまうような状況。どうにかしないといけないということから、市内の農家や専門家から意見を聞くなどして、買い取り価格が下がるなどの影響を受けにくい加工用米の分野である米粉の実証実験を行うことにした」と経緯を話す。

 岩谷一弘春日部市長は「一つの目的に向かいこれほど多くの事業者が連携・協力するのは初めてではないか。小麦は約9割輸入に頼っている。小麦の調達も不安定になりつつあり、地元産米の米粉に代替えすることができれば、本市や県東部地域の農業を守ることにつながるのではないか」と期待を寄せる。

 栽培する米粉適正米は、多収の高アミロース米品種で米粉麺への加工適性を持っているという「亜細亜(あじあ)のかおり」。齋藤さんは「県内で栽培するのは春日部が初めて。うどんやスパゲティ、ラーメン、ギョーザの皮、ライスペーパーなどに加工できる可能性がある」と話す。

 2022年度は、異業種連携で、地域資源を生かした米粉適正米の栽培、微粉末の製粉、米粉の製麺などのさまざまな技術開発や、米粉麺中心の商品開発などの実証実験を行い、実証実験で派生した課題の検証を行う。

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