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越谷の「北越ぎょうざ」が市内農家のひょう害作物を販売 「農家応援したい」

(左から)松島篤志さん、永倉紀子さん

(左から)松島篤志さん、永倉紀子さん

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 北越谷のギョーザ店「北越ぎょうざ」(越谷市北越谷5、TEL 048-940-0939)が6月5日、ひょう害にあった市内農家の作物を買い取り店頭で販売した。

一部切れてしまったレタスなどを販売した

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 同店社長の永倉紀子さんは、日頃から市内の自然栽培の農家「松島農園」(船渡)の作物を買い取り、店頭で販売したり、ギョーザの具として使ったりしている。永倉さんは「地域の農家さんを応援している。松島さんの野菜は農薬を使わず土の栄養だけで育っている上、強すぎる味や香りはなく、野菜本来の味がしておいしい。安心して使える野菜。子どもたちが安心して食べられるギョーザを作るという当社の理念にも合うので、買い取っている」と話す。

 3日夕方、越谷市や春日部市などではひょうが降り、樹木の小枝や葉が切れて道に散乱したり、車に傷が付いたり、テントが破れたり、農作物が傷付いたりするなど、さまざまな被害があった。

 同園の作物がひょう害にあったことを知った永倉さんは、サニーレタスとグリーンリーフレタスを合わせて40株買取り、1株100円で販売することにした。「少し穴が開いていても味も栄養価も変わらない。少しでも多くの人に食べてもらえたら」と永倉さん。

 同園では、ビニールマルチに穴が開いたり、トマト・ナス・シソなどの枝が折れたり、葉が落ちたりする被害があった。代表の松島篤志さんは「根本から折れたものはそのまま枯れてしまうので売り物にならなくなる。レタスだけで見ても、利益は4分の一程度になってしまうのでは。ほかでも被害にあった作物を買い取ってくれるところがあり、本当にありがたい」と話す。

 永倉さんは「地域の農家さんが頑張って作ったものを知ってほしい。その作物を地域の人に買ってもらい、食べてもらうという循環を大切にしたい。今後、例えば災害などで流通が止まった時は地域のものが重要になってくる。地域で経済が回っていく仕組みが大切」とも。

 畑には被害にあった作物がまだ残っているため、継続して販売する可能性もあるという。

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