祭り用品やスクール用品を取り扱う「高橋洋品店」(春日部市中央3、TEL 048-752-0053)の店先に現在、自転車用ヘルメットの取り扱いを知らせる手書きの札や商品が並び、道行く人の注目を集めている。
昭和30年ごろに創業。先代の時から、商品や店のアピールのため、手書き看板を店頭に掲げている同店。2020年4月は、コロナ禍で学校が休校となったことなどからスクール用品が売れず、さらに近隣の祭りが中止になり、祭り用品も売れなくなった。当時はマスク需要があったため、マスクを仕入れ、マスクをアピールするために店の軒先に手書きののぼりや札を18枚ほど掲げていた。
昨年12月からは入学用品の「うわばき・名札」「ゼッケン印刷」「スクール用品」などと手書きした札15枚や「入学用品」と書いたのぼりを掲出し、2月からはヘルメット10個とランドセルを店頭につるすなどして商品をアピール。店の前に信号があるため、止まった車の中から店を見たり、指を差したりする人がいるという。
2代目店主の高橋武男さんは「4月1日から自転車の乗車用ヘルメット着用努力義務が課せられることから、ヘルメットの取り扱いを強化した。量販店でも販売されているが、当店は軽量でSGマークが付いている商品を販売している。中学や高校の新一年生や高齢の方が買いに来た。これからはヘルメットが主力になると思う」と話す。取り扱うヘルメットは8種で3,500円~6,578円。
創業当時は紳士服、婦人服、子ども服などを取り扱っていたが、現在は先代が好きだった祭りの品と入学用品がメイン。高橋さんは「世の中の流れに合わせているものの、量販店には勝てない。個人店は入りにくいと思うが、例えばお子さんが初めて入学する方には、特に丁寧に説明することなどを心がけている。接客中にお客さんが一回でも笑ってくれたり、距離が縮まったりするような、人の温かみが感じられる商売をしていきたい」と話す。
祭り用品の看板や札はゴールデンウイーク明けから書き始めるという。「今年はいろいろなイベントが開催になるが、3年分のブランクはあるものの盛大に開催してもらえたら」と期待を寄せる。