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「ミツバチを増やしたい」 春日部の養蜂家がラベンダー畑を作るため試行錯誤

田中麻美さん。ラベンダー畑を作る予定の場所で

田中麻美さん。ラベンダー畑を作る予定の場所で

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 春日部の養蜂家の田中麻美さんが1月25日、ミツバチのためにラベンダー畑を作る「ラベンダープロジェクト」を始めた。

ミツバチの様子を見る田中さん

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 2016(平成28)年から、養蜂家として活動している田中さん。義父が自宅の敷地に迷い込んだ分蜂群(ぶんぽうぐん)を飼っていたことがきっかけで蜂に興味を持ち始め、養蜂家になった。

 春・夏・秋に蜂場(上吉妻)で採蜜した蜂蜜を、近隣の飲食店に卸したり、不定期で量り売りをしたり、蜜ろうで作ったラップなどを販売したりしている。

 近年採蜜量が減っていることから、ミツバチを増やすため、6年ほど前から蜂場に菜の花やヘアリーベッチなど、蜜源となるような植物を植えている。田中さんは「ミツバチが減っている原因ははっきりしないが、養蜂業界では、温暖化の影響で、花が咲く周期がずれたり、花が育ちにくくなったりしていることから蜜源が減っていることや、農薬が一因に挙げられている」と話す。

 3年前にはラベンダーを植え始めたが、2年連続で枯れてしまった。昨年は土を入れ替え、ラベンダーの苗を植えたものの、全て誰かに持ち去られてしまったという。田中さんは「ミツバチがたくさん集まるラベンダーを植えたい。プロジェクトにすれば、皆さんと一緒にラベンダーの生育を見守ったり、花を摘んだりする楽しみがあると思った。少し花を植えたところで、大した影響はないかもしれないが、ミツバチのために何かできたら」と話す。

 同プロジェクトは、例年開いているワークショップの参加費からラベンダーの苗の購入費を捻出し、プロジェクト参加者と一緒にラベンダーの生育を見守るもの。1月25日にもワークショップ「蜜ろうクリーム作り」を開いた。田中さんは「参加者の皆さんからは、ラベンダーがたくさん咲いて、ミツバチがたくさん集まるのを想像するとワクワクするとか、ミツバチのためになるならうれしいという言葉をもらった」と話す。

 「今後もワークショップで参加者を募っていく。参加者の皆さまには、ラベンダーの成長を楽しみにしてもらえたら。ミツバチは現在、越冬中。何とか寒さを乗り越えて、暖かくなったら元気に活動してくれたら」と期待を込める。

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