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越谷の「パブレストランサンゴ」がカフェ営業 「店守りたい」長女が切り盛り

(左から)齋藤明子さん、須賀滋さん、純子さん

(左から)齋藤明子さん、須賀滋さん、純子さん

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 越谷の「パブレストランサンゴ」(越谷市北越谷4)が2月11日、カフェ営業を始めた。

開業当初からあるレシピで作る「たまごのサンドイッチ」

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 須賀滋さんが店主を務める同店。1970(昭和45)年ごろ、滋さんの父が小料理店を始め、1971(昭和46)年ごろに滋さんが店主になり、スナックにリニューアル。当初は現在の半分くらいの広さだった。スナックの経営がうまくいかなかったことから、喫茶店での調理経験しかなかった滋さんはレストランに修業に出向き、さらに店を改装して広くするなど店を刷新した。

 1973(昭和48)年には須賀さんの妻・純子さんが店を手伝い始め、昼営業を開始。純子さんは「当時は近くの学生がよく利用してくれた。私が育児などで忙しくなったため、再度夜営業のみになったが、毎晩多くのお客さまが来ていた」と振り返る。

 今回昼のカフェ営業として「喫茶サンゴ」を始めたのは長女の齋藤明子さん。子どもの頃に店にいることが多く、両親の働きぶりや常連客など店の様子を見てきた。齋藤さんは「いつもカウンターに座って新聞を読んでいるお客さまがいたり、大きくなったねと声をかけてくれる人がいたり、子どもながらにお客さまに愛されている店だなと感じていた」と話す。

 いつか自分もこの店に立ちたいと憧れを抱いた齋藤さんは、高校生のときに調理師免許を取得。専門学校では喫茶店の経営学などを学び、卒業後はパティシエとして働いた。その後はホテルでサービス業に従事。結婚後はパン店や大量調理なども経験した。齋藤さんは「両親に、この店ならではの雰囲気をはじめとした良さがあるといくら伝えても、なかなか理解してくれなかった。私はこの店が大好きで『守りたい』という思いから、いつかこの店に立つという夢を持っていたので、子どもが巣立つタイミングで始めようと準備してきた」という。

 当初、齋藤さんが一人で昼営業をするのは大変だと思い反対していた両親も、齋藤さんがカフェ営業のためにさまざまに準備する姿を見て、応援するようになった。

 カフェ営業は金曜・土曜のみ。金曜は、滋さんが開業当初から提供しているレシピで作る「たまごのサンドイッチ」(800円)をはじめ、「クレームブリュレ」(400円)、「フォンダンショコラ」(450円)、「ブレンドコーヒー」(400円)など。土曜は金曜のメニューに加え、4種類の塩で食べる温野菜とスープ、トーストが付く「温野菜モーニング」(1,000円)を用意。「皆さんに健康でいてほしいという思いから野菜メインにしたメニュー。塩の食感や味の違いも楽しんでもらえたら」と齋藤さん。

 「一人で営業しているので提供時間がかかるかもしれないが、店の雰囲気を楽しみながら待ってもらえたら。夢を忘れかけた時もあったが、人と人の縁に支えられ今の自分がある。つながりがある人たちにワークショップも開いてもらうなど、人がつながる店にして、両親と共に、できる限りこの店を続けたい」と力を込める。

 カフェ営業は、金曜=11時~16時、土曜=8時~16時。夜営業は16時30分~22時(火曜定休)。

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