春日部市郷土資料館(春日部市粕壁東3、TEL 048‐763‐2455)が7月20日に開館30周年を迎えた。
1990(平成2年)に開館し、竪穴式住居や宿場町「粕壁宿」の模型、春日部出身の歴史的人物などについて展示。春日部の歴史や文化を紹介している同館。
春日部には「めがね橋 付 倉松落大口逆除之碑」のような県指定有形文化財や「やったり踊り」などの県指定無形民俗文化財、「宝珠花大凧(たこ)揚げ」の市指定無形民俗文化財、関東地方の貝塚の中でも大型の貝塚で、今年国史跡に指定された「神明貝塚」などがある。
初代直木賞の選考委員である、春日部出身の作家三上於菟吉や、春日部に住んでいた時に俳句を始めた俳人の加藤楸邨、春日部にゆかりがある鈴木久五郎などの人物も。同館の実松幸男館長は「春日部には宿場町があったので人が集まるようになった。文化的な活動が盛んになるきっかけの一つになったと思う」と話す。
「クレヨンしんちゃんの絵はがきや漫画などの展示もしている。春日部は魅力があり、可能性があるまち。このような時期だが、ホームページや『ほごログ』というブログで情報発信もしているので、まちの歩みを知っていただき、魅力を再発見していただければ」とも。
30周年を記念して、同館職員がデザインした缶バッジを来館者が作るイベントも行っている。「春日部の歴史や文化を身近に感じてもらいたい。来館者はご高齢の方も多いが、子ども連れのファミリー世代が来ることもある。家族でも楽しんでいただけるような工夫の一つとして記念バッジを作った」と実松館長。 缶バッジは無くなり次第終了。参加無料。
「体調の悪い方の来館はお控えいただき、入館時にはマスクの着用、アルコール消毒、連絡先などの記入もお願いしている」と呼び掛ける。
開館時間は9時~16時45分。月曜・祝日休館。入館無料。