春日部市にゆかりのあるダンサーが地域活性を目指し制作した動画が8月31日、ユーチューブで公開された。
春日部で生まれ育った2人のダンサー酒井直之さんと中村駿さんが中心となって企画制作した動画。「おかえり春日部音頭」に合わせ、地元の商店店主らと共にダンスしている様子を撮影している。
酒井さんは東京芸術大学を卒業後、7年にわたりコンテンポラリーダンスカンパニーの「Co.山田うん」に所属。都内の劇場を中心に、地方や海外でも創作ダンス公演に出演してきた。個人では、国内外のダンスフェスなどにも参加。10年にわたり都内を活動拠点や住まいとしてきたが、2020年4月、春日部に戻った。
酒井さんは「コロナ禍となったことや、常々、表現の場が都内に集中していると感じていたこともあり、もう少し落ち着いた創作の場が欲しかったり、地方にもアーティストがいた方がよいと思ったりしていたことから、春日部に戻り、活動拠点も春日部にすると決めた」と振り返る。
同じく2020年4月には、中村さんらと共にダンスや音楽などの芸術鑑賞の機会の創出やまちづくりを目的とした団体「グローカルダンスコレクティブ」を立ち上げた。今年3月には、同団体で「グローカル・パーティー・かすかべ」と題したイベントを開催。春日部について歌ったオリジナル曲で、動画にも使った「おかえり春日部音頭」は、同イベントで初披露している。
同曲について、酒井さんは「子どもの頃はあまり春日部に興味はなかったが、10年振りに帰ってきたら春日部にはいろいろあるし、人の魅力もある、良いものがあると気付き、それを伝えようと制作した」と話す。
動画について、酒井さんは「皆さん協力的で、私が春日部出身ということで、すぐに受け入れてくれた。店などを紹介してもらって参加店が広がり、参加は最終的に、店や団体合わせて20以上になった。制作の過程も楽しく、動画は成果というよりも始まりなのかもしれないと思っている」と話す。
「今後も身近な人はもちろん人種や年齢などを問わず春日部に住んでいる人で作り上げるイベントなどをもっと行っていきたい」とも。
動画はユーチューブ「かすかべ・ダンス・チャンネル」で公開している。