春日部出身のテニスプレーヤー綿貫陽介選手とユーチューバーのねぱーるさんが4月13日、「スマイルテニスカレッジ」(春日部市下蛭田2)でテニスレッスンのイベントを開いた。
2020年1月に綿貫裕介さんが創業したテニススクール。裕介さんの弟で三男の綿貫陽介選手は春日部生まれで、豊春小学校・中学校を卒業。第91回全日本テニス選手権優勝、第19回アジア競技大会で銀メダルを獲得、ATPのシングルスランキング自己最高72位、デビスカップ日本代表など、日本を拠点として世界でプレーしている。
綿貫選手は、テニスレッスンのイベントを今回初めて企画。参加は無料で、5歳~14歳を対象とした。綿貫選手は「4月12日に26歳になった。年齢を重ねてきて、テニスの戦績以外で、自分がやってきたもので、感じたこと、出てきたことを人につないでいきたいと強く思うようになった。テニスをしたことがない子どもたちに『テニスがやりたい』と思ってもらえるようなアクションがしたかった」と企画発案の経緯を明かす。
綿貫選手の思いに賛同した、テニスに関する動画制作などを行うユーチューバー「ねぱーる」さんと共に参加者に指導した。参加者は41人で、初めてラケットを握った参加者もいた。ボレーやサーブ、ラリーなどを行い、アドバイスをしたり、コミュニケーションを取ったりしながら、イベントは和やかに行われた。東京から参加した12歳の男性は「有名なユーチューバーやプロの選手に教えてもらえる機会は少ない。具体的なアドバイスをもらい、とても良い経験になった」と話す。
綿貫選手は「たくさんの子どもたちと触れ合えて、けがもなく終えることもでき、とても楽しかった。今後は、テニスをしてない子どもたちにももっとアプローチしたい」と話す。
子どもの頃、市内で行われる「春日部大凧(たこ)あげ祭り」が好きで何回も見に行ったという綿貫選手。「春日部は自然豊か。長く住んだ街で愛着もある。縁がある地域で、子どもたちや未来のテニスのために何かできることがあれば。幼稚園などでも教えることができたら」と話す。
テニスプレーヤーとして今後はオリンピック出場などを目指す。「個人ランキングは、行けるとこまで行けたら。自分の実力を試したいからプロになった。どこまで行きたいという目標よりも、自分の限界を知りたいというのが人生の大きな目標の一つ。デビスカップでは、自分が現役の時に決勝戦に行きたい。オリンピックにも出場できたら」と力を込める。