春日部のたこ焼き店「なべ三」(春日部市中央1,TEL 048-755-5077)が10月14日、10周年を迎える。
春日部で「開かずの踏切」と呼ばれる、伊勢崎線第124号踏切側に店を構える同店。社長の長嶺祐太さんは、子どもの頃からたこ焼きが好きだったという。「小学生の頃から、家でたこ焼きを作ったりしていた。家業を継いでいたが時間に余裕があった。20代で体力もあったので、好きなことをやるなど有意義に使いたいと考え、店を開くことにした」という。
たこ焼き生地の調合を研究したり、さまざまな具材やソースを取り寄せて試したりなど開店準備を重ねた。「ふわとろのたこ焼きが好きなので、ふわとろを目指した」と長嶺さん。店名の「なべ三」は、店長の渡辺悠さんの案。渡辺さんが「なべさん」と呼ばれていたことから。
二人は高校の同級生で、連絡を取り合っていた。長嶺さんが店を始めようとして声を掛けた時、ちょうど渡辺さんは再就職しようとしていたタイミングだったという。長嶺さんは「タイミングが良かった。安心して営業を任せている」と話す。
長嶺さんは越谷市在住。「店を開く際、越谷から探し始めて春日部で見つけた。開かずの踏切の側で、人が留まるからいいかと思ったが、そんなことはなかった。逆に皆急いで行ってしまう。予想と違った」と苦笑い。
たこ焼きの生地はだしじょうゆを入れて作る。メニューには、「ねぎだし醤油」(6個、420円)「ねぎ塩マヨ」(6個、450円)、「大阪で作られたソースを使っている」という「ソース」(6個、400円)などがある。「毎週来てくれるお客さまのためにも、店長と日々試行錯し月替わりのメニューを出している」という。
「たこ焼きは色々な味を楽しめる可能性があると思う。人気メニューは何度か出すこともあるが、これまでステーキ肉をたこ焼きに入れたものもあり、11月は牛カルビを入れたメニューを出す予定。高校生の時に来ていて、大人になってまた来てくれたお客さまは、学生の時と同じメニューを頼んでくれたりする。慣れ親しんでいただいている定番は変えずに、新しい味もどんどん作っていきたい」と意欲を見せる。
「今年はイベントがないので経営的に大変なことはあるが、よくも悪くも時間があったのでやれることをやっていた。将来的に、駅の高架化に伴い移転する場合は市内でと考えている。最初は赤字で大変だったが、開店当初から毎週来てくれるお客さんもいる。常連さんに支えられてなんとか10周年を迎えられ感謝している」と笑顔を見せる。
営業時間は11時30分~21時30分。水曜定休。