そば店「長寿庵」(春日部市大衾、TEL 048-746-0038)が4月5日、夏季限定メニュー「冷やしかつ丼」の提供を始めた。
1990(平成2)年に埼玉県川口市で創業した同店。2003(平成15)年4月、春日部市に移転した。昨年5月に店主の北口茂樹さんが亡くなったため、9カ月間店を閉めていたが、今年1月、茂樹さんの妻の美絵さんが従業員と協力して営業を再開した。
9月末までの提供を予定しているという「冷やしかつ丼」(800円)は、ご飯の上に厚さ約1センチの豚ロースを使った揚げたてのかつと大根おろし、万能ネギを載せ、冷やしたかつおだしをかける。
夏場にかつ丼の注文が少ないことから、「何か新しいメニューはないか」と、夫婦で3~4カ月ほど試作を繰り返し、2009(平成21)年7月から提供を開始した。例年5月1日から提供しているが、気温の上昇や常連客から要望があったことから、提供時期を早めたという。
美絵さんは「盛りそばで使っているしょう油、薄めのしょう油、かつおだしのどれを冷やしかつ丼に使うのか2人で考え、試作したものを常連客に食べてもらい、現在の味になった」と振り返る。茂樹さんと2人で店を営業していたころから、冷やしかつ丼の仕上げは美絵さんが担当していた。「味は変えず、以前と同じまま」と美絵さん。
「昨年は店を閉めていたため、お客さまから『昨年食べられなかったから、食べたかった』との言葉もいただいていて、現在売れ行きは上々。長男が店を継ぐと決心してくれ、一緒に店に立っていて、とても心強い」と笑顔を見せる。
営業時間は11時~15時。木曜定休。