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首都圏外郭放水路、出水期に向け整備点検 昨年度は年平均上回る河川水取り込みも

ポンプ設備整備の一コマ、ガスタービン搬入時の様子(提供=国土交通省関東地方整備局江戸川河川事務所)

ポンプ設備整備の一コマ、ガスタービン搬入時の様子(提供=国土交通省関東地方整備局江戸川河川事務所)

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 首都圏外郭放水路(春日部市金崎)は特に川が増水しやすい6月1日から10月31日までの出水期に向け、5月10日から、地下トンネルも含めた施設全体の点検を行っている。

地下70メートルにあるトンネルに異常がないか確認する(写真は2019年8月の特別企画時のもの)

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 同施設は、大雨が降った時、5つの近隣河川水を取り込み、水位上昇を抑える治水施設として2002(平成14)年から稼働。稼働開始から今年の3月31日まで、合計130回水を取り込んでいる。年平均7回程度の取り込みで、昨年度は平均を上回る9回の取り込みを行った。

 取り込んだ河川水は地下トンネルから、通称「地下神殿」と呼ばれる調圧水槽を経て排水ポンプを使って江戸川に排水しており、稼働開始から今年の3月31日までに合計74回、排水した。

 同施設を管理する国土交通省関東地方整備局江戸川河川事務所は毎年5月~11月の毎月と12月~4月の間に1回、庄和排水機場のポンプ設備・電源設備、第2~第5立坑のゲート設備・電源設備について、設備の動作確認を伴う試運転を行い、設備全体の機能、状態の把握と機能保持を目的に幅広く点検を行っている。

 同事務所担当者は「今回は地下トンネル内の点検も行う。庄和排水機場にある4台のポンプ設備について、老朽化対策として予備エンジンを活用しながら分解整備を進めており、1台が完了したところ。出水期後には、残り3台についても順次整備を行っていく」と話す。

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