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春日部の日本料理店「魚元」 魚店の2代目が手探りでの開業から20周年

店主の寺田猛さん

店主の寺田猛さん

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 春日部の日本料理店「海鮮割烹(かっぽう) 魚元(うおげん)」(春日部市牛島、TEL 048-735-4363)が7月9日、20周年を迎えた。

人気メニューの「大名椀御膳」

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 2002(平成14)年7月に東武野田線「藤の牛島駅」改札出口横にオープンした同店。刺し身や煮物、焼き物など魚を使った料理をメインに提供する。人気メニューは、昼は刺し身や天ぷら、スイーツなどがセットになった「大名椀(だいみょうわん)御膳」(2,420円)や「玉手箱御膳」(1,848円)などで、夜は「明太子(めんたいこ)とクリームチーズのだし巻き」(858円)、小樽の魚店から直接仕入れるホッケを焼いた「特大ホッケの開き」(2,178円)などがある。

 店主の寺田猛さんの父・元治さんが、1960(昭和35)年ごろに春日部市牛島に魚店「魚元」を創業。寺田さんは子どもの頃から店を手伝っていた。寺田さんは「洗い物をしたり配達に一緒に行ったりしていた。店を継ぐため、高校卒業してすぐに修業に出た」と振り返る。

 茨城県や埼玉県にある日本料理店などで、料理や販売など合わせて15年ほど修業。寺田さんは「最初は宴会ができる店を魚店に併設しようと考えたが、スーパーが台頭し始め、個人店への客足が減ってきていたことから考えを変えた。魚店を閉店し、料理店を開こうと思った。初めは父親に反対されたが説得した」と話す。

 開店当初は勝手が分からず失敗したことも多かったという。寺田さんは「慣れないことや忙しさのため10キロくらい痩せてしまった。3年目くらいから順調に常連客が増え、法事やお祝いでの来店や、遠方からのお客さんも増えた」という。

 順調に営業していたものの、コロナ禍になり客足が減った2020年は売上げが6分の1まで減少した。寺田さんは「コロナ禍はこれまでに経験がないことだが、これをきっかけに女将(おかみ)がSNSを始め、新しいお客さんがかなり増えたことは良かった」と話す。

 「この20年は、病気をしたことなどつらいこともあり、短く感じた時も長く感じた時もあるが、落ち込まずポジティブでいる。今後は、ご高齢の方をはじめ多くの方がより気軽に来られるように、エレベーターを設置するなどバリアフリーにして、使いやすい店にしていきたい」と笑顔を見せる。

 営業時間は11時~14時、17時~22時(土曜・日曜・祝日は11時~22時)。月曜定休。

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