そば店「十割そば 庄庵」が4月28日、道の駅庄和(春日部市上柳)にオープンした。
春日部出身の甲斐正人さんが店長を務めるそば店。父の功一郎さんが営むIT会社が、コロナ下で大打撃を受けたことから、新事業としてそば店を開業した。正人さんは「父は宿泊施設の情報管理をしていたが、その宿泊施設が営業を終了してしまった。父も私もそば好きで、父がそば店をやってみようと提案してきた」と経緯を明かす。
もともと正人さんは、功一郎さんと将来一緒に働きたいと思っていたという。正人さんは「父を尊敬しているので、いつか父の会社で営業の仕事をしようと思っていた。そのために大学卒業後は企業で営業職に就いていたが、そば店のために退職し、食べ歩きをはじめとして開業の準備をした」と話す。
当初は立ち食いそば店を開く予定だったものの、準備の段階で十割そば店に変更した。店ではそば粉と水を合わせ、そばを練り、機械を使い製麺している。だしにはかつお節、さば節、うるめを使う。正人さんは「だし、そば、具材も全て当日仕込んだもので、作り置きはしない。十割そばは香りと風味が一番大切なので、それを損なわないように全て新鮮なものを使う」と言う。
メニューは、「もりそば」(730円)、「ざるそば」(780円)、「冷やしたぬき」(800円)、ゆでた薄切りの国産豚肉がのる「冷やし肉そば」(1,150円)など。「肉そばは、丼ものを作りたいと思い考案した。そばは冷水で締めている。つゆは少し甘めに味付けしているので、添えてある生卵とラー油をかければ、甘辛い味になる」(正人さん)
6月からは、天ぷらを使ったメニューやミルキークイーンのご飯を使うおむすびを提供するなどメニューを増やす。
正人さんは「『おいしかった』とわざわざ声をかけてくれるお客さんや、つゆを全て飲んでくれるお客さまも多くうれしい。道の駅で十割そばが食べられる所は少ないと思う。ゆくゆくは手打ちでも提供できたら。まずはもりそばで十割そばを味わってもらいたい。つゆやそば湯も楽しんでもらえたら」と笑顔を見せる。
営業時間は11時~15時。月曜定休。