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春日部のうどんとそばの専門店が50周年 「子どもたちに飲食業で夢与えたい」

(左から)時田浅子さん、信吉さん、将利さん、幸代さん

(左から)時田浅子さん、信吉さん、将利さん、幸代さん

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 うどんやそばを提供する「めん房 朝日屋」(春日部市藤塚、TEL 048-736-1296)が12月12日、50周年を迎えた。

特大エビと野菜の天ざる

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 うどんやそば、天丼や定食、一品料理などを提供する同店。うどんは、春日部麺類業生活衛生共同組合が開発した、春日部市の花「藤」をイメージして、アヤムラサキイモの粉を練り込み作る紫色のうどん「藤うどん」のみを取り扱う。

 創業者の時田信吉さんは高校生の時、越谷のそば店「朝日屋」でアルバイトをし、卒業後にそのまま同店に就職。同店で妻・浅子さんと出会い結婚した。春日部市武里に自分の店を構える予定だったが、立地の観点から現在の藤塚を選び、24歳の時に開業した。

 時田さんは「オープン当時、周辺には飲食店やコンビニもなく、住宅建設ラッシュで職人の方がたくさん来てくれた」と振り返る。1999(平成11)年ごろ2代目の将利さんも店に入った。当初は出前をしていたが2001(平成13)年ごろにやめ、60席ほどだった店を敷地内で建て替え、座敷席などを含め120席の店にした。

 順調に営業していたものの、2011(平成23)年の東日本大震災で客数が4分の1ほどに激減。時田さんは「当時はどうなってしまうのかと思った。お客さんが戻ってきていたところにコロナ禍になり、宴会が全てキャンセルになった日もあった」と話す。

 「ここ2、3年で、首都圏外郭放水路を見学した観光客が当店に来てくれるようになったことはありがたい。どんな人でも人生、山あり谷ありだから、真面目にやれば報われると思っている。従業員を大切にすることも心がけている」とも。

 人気のメニューは、「天つる蕎麦(そば)」(1,180円)で、藤うどんを使う「特大エビと野菜の天ざる」(1,880円)や本マグロがのる丼と天ぷらがセットになった「にこにこセット」(1,680円)などもある。

 時田さんは「2代目が『後を継いで良かった』と思ってくれるように頑張りたい。町の人たちに当店があって良かったと言ってもらえる店にもしていきたい。飲食業が、子どもたちに憧れられるような、夢を与えられるような職業になれば」と笑顔を見せる。

営業時間は11時~15時、17時~21時。水曜定休。

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