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春日部・ラーメンを提供するコワーキングスペースが閉店 「皆さんに感謝」

店主の伊勢英忠さん

店主の伊勢英忠さん

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 春日部市にあるコワーキングスペース「Kitchen shoku Bar Village(キッチンショクバービレッジ)」(中央1)が6月30日、閉店する。

昭和49年製造のうどん自販機を再利用していた

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 2017(平成29)年12月15日にコワーキングスペースとしてオープン。店内の椅子やテーブル、音楽機材など、必要なものは主に市内の人たちからの寄付で成り立っていた。オープン直後から運営がうまくいかず、経営状態が逼迫(ひっぱく)していたことから、新たな収入源として2019(令和元)年12月から二郎インスパイア系ラーメンの提供を始めた。2021年6月にはうどんの自動販売機を設置した。

 店主の伊勢英忠さんは「音楽ライブやイベント、ワークショップも行っていた。ふらっと遊びに来てくれた人たちの休憩所のようなスペースで、旅人も多かった。自分も含めいろいろな出会いがあり、刺激を受けて人生が変わって行く人を目の当たりにしてきた」と振り返る。

 ラーメンの提供を始めてすぐにコロナ禍に突入。当初は営業もできず、経営状態はさらに悪化した。伊勢さんは「協力金がもらえるようになってからは、なんとかギリギリで経営していたが、資金繰りのために奔走する日々だった。そんな中で、モバイルハウスで暮らしている人と出会い、パーマカルチャーを体験したり、モバイルハウスを作ったりした。自然の中で生きるのは心が豊かになると感じ、自分に合っていると思った」と言う。

 同店を経営しながら自然の中で暮らせる場所にも拠点を持つことを考えたものの、客足もなかなか戻らないことなどから、同店の閉店を決めた。伊勢さんは「今後は秩父の古民家を拠点にする。モバイルハウスで旅などにも行くことができたら」と話す。

 常連客の林秀一さんは「ディスコデーやジャンルを問わない音楽ライブ、写真展、絵画展など、あらゆるジャンルの人が集う、異業種交流の場だった。この場所だから、春日部のいろいろな方と交流ができたと思うので、閉店するのは寂しい限り」と話す。

 伊勢さんは「皆さんのおかげで運営できていた。苦しい時も皆さんの優しさに支えられ、ここまでこられたのは奇跡だと思う。お世話になりっ放しで申し訳ない。関わってくれた全ての方に感謝している」と笑顔を見せる。

 30日の営業時間は14時まで。

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