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春日部の史跡や歴史まとめた自費出版本 カスリーン台風を生き延びた体験も

齋藤博さん

齋藤博さん

 春日部の史跡や春日部にまつわる随想などをまとめた書籍「わが生涯の春日部」を市内在住の齋藤博さんが8月25日、自費出版した。

【写真】編集・監修した正能文男さん(左)

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 齋藤さんは1934(昭和9)年に旧幸松村不動野(現在の春日部市不動院野)で、齋藤新吉さんの四男として生まれた。幸手商業高校を卒業後、1952(昭和27)年に埼玉県信用金庫に入庫。県内6支店長を歴任し、定年後は絵画、俳句、卓球、ピアノ、詩吟などにいそしんだ。

 同著の前半は「春日部随想」としてミニコミ紙「春日部ファミリー新聞」で2021年~2025年に寄稿したもの、後半は市内の史跡約50カ所についての話や齋藤さんの経験を文章と油絵、俳句で表現し、同紙の前身の「よみうりファミリー春日部」に寄稿したもので構成する。「寄稿したものをまとめて残したい」という齋藤さんの思いを受け、同紙前編集長の正能文男さんが編集・監修した。

 随想には、カスリーン台風発生時13歳だった齋藤さんの体験も記した。齋藤さんは「水没した母屋に祖父と共に取り残された。水が押し寄せ、家がミシミシと音を立て、死を意識した。なんとか救出されたが、その後は家の敷地にあった木材をいかだ代わりにして水に浮かべ、20日間生活した。目の前を人、牛などの動物が流されていくのを見た。庭の土を踏めるまで40日かかった」と回想する。

 齋藤さんは誰でも俳句を楽しめるように、県の治水管理事務所に許可を得て市内の古利根川河畔にある11カ所の案内板の下部を俳句板とし、春日部に関わりのある俳人の俳句を掲出した。著作権元への交渉も自身で行った。その取り組みを杉戸町や松伏町まで広げ、俳句だけではなく短歌や文芸作品を掲出している。

 齋藤さんは「私は春日部で生まれ育ち、他の土地を知らない。子どもの頃は自然がたくさんあり、木の実なども食べていた。春日部に住んでいるものの、東京で働いていて春日部を知らない人も多いと思う。本書が、春日部、さらには地球環境にも関心を持ってもらうきっかけにもなれば」と話す。

 正能さんは「齋藤さんと知り合い30年以上たつ。趣味は多く多才で、それを地域貢献にもつなげていて素晴らしい。じっくり読んでみてもらえたら」と力を込める。

 喫茶店「コーヒーハウス ラム」(春日部市粕壁)で無料配布している。同書が欲しい旨を伝える。先着10人。

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