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越谷で創業25周年のライブハウスがビル老朽化で移転 常連客がCF立ち上げ

店主の江口勝也さん

店主の江口勝也さん

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 越谷市のライブハウス「LIVE ABBEY ROAD(ライブアビーロード)」(弥生町1、TEL 048-964‐6664)が入居ビルの老朽化のため6月12日に閉店し、蒲生茜町に移転する。

アビーロードのライブステージ

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 1997(平成9)年4月に店主の江口勝也さんが開業したライブハウス。江口さんは中学生の頃からビートルズが好きだったことから、店名に同バンドの曲名を使った。

 長崎・五島列島の奈留島で生まれ育った江口さん。「島には信号機すらなく、隣の島にレコードを買いに行っていた」と振り返る。27歳の時、兄の保さんが所有していた現店舗を買い取り、カフェ「カフェ・ド マンハッタン」を1989(平成元)年7月に創業。コーヒーやパスタ、トーストなどを提供していた。

 江口さんは「カフェをオープンしたものの、不景気で、近隣に新たな店が開店してはすぐに閉店するのを見て、店が古くなっても味が出る業種はなんだろうと考えた。音楽が好きだったことからライブハウスに業態変更した」と言う。

 2019年に入居ビルの取り壊しが決まり、江口さんは移転費用をつくるため運営の合間に別の仕事を始めたものの、コロナ禍に突入。「店に人を集めることができなくなり、来店客が激減した。キャンセルも相次ぐなど経営するのが大変だった」と明かす。

 移転に膨大な費用がかかることから、続けていけるのか悩んでいた折、常連客らが少しでも費用の足しになるようにとクラウドファンディングを立ち上げた。同店に6年通っている片山哲哉さんは「マスターの人柄に引かれている。ライブハウスを続けてほしいという思いから、複数人で立ち上げた」と話す。

 江口さんは「ライブハウスは古き良き昭和の時代の人間関係などが残る空間。音楽のジャンルやうまい下手関係なく、心の中まで気持ちが響く上、気持ちのつながりが音を増幅させる。今後も、音楽で気持ちがつながった人たちと、チャリティーや新しいことに挑戦していきたい」と笑顔を見せる。

 営業時間は18時~22時(土曜・日曜は12時~)。
 移転先は蒲生茜町のライブハウス「オリオン」跡地で、8月中旬オープン予定。

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