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春日部産の赤米使うビール ブルワリーのオープン目指し醸造開始

代表の筒野広康さん

代表の筒野広康さん

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 春日部のブルワリー「Maruko Brewing(マルコブルーイング)」(春日部市赤沼、TEL 048‐734‐0501)が4月12日、醸造を始めた。

麦芽をタンクで煮る

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 野菜や米、卵などを生産・販売していた「たまごくらぶ」が業態転換した同店。

 代表の筒野広康さんはまちづくりの一環として、2001(平成13)年から赤沼地区で周辺の子どもたちと一緒に、農薬を使わずに赤米を栽培している。その赤米を使い、明治時代に春日部の赤沼にあった、ビールを製造販売していた「マルコ商会」のビールを復刻しようと外部に委託し、2004(平成16)年から、ビール「赤沼ロマン」を販売していた。

 筒野さんは「日本の米のルーツといわれる赤米。ブルワリーでもその赤米を米こうじにして使う。マルコ商会があった時代を想像して、無ろ過・非加熱で発酵タンクからそのまま販売するほか、瓶に詰める。ビールが生きているので味わいの変化が楽しめる」と話す。

 自分で地ビールを作りたいという構想から約16年。準備段階で、栃木県内にある醸造所で研修を受けたり、醸造施設を作ったりするなどして準備を進めてきた。研修中に造ったビールや、自ら仕込んだビールができあがる5月初旬にブルワリーをオープンする予定。筒野さんは「ゆくゆくは熟成させたビールも販売するが、できたてのビールも味わってもらいたい」と話す。

 ブルワリーにはビールをその場で味わえるタップルームを併設。グラスビールの販売やビールの量り売りも行う。

 筒野さんは「土地の農産物を入れてその土地の味わいを作り出せるのが地ビールの醍醐味(だいごみ)。ビールの原材料である大麦も栽培して、地ビールだけではなく春日部の特産物である麦わら帽子を作り、さらにモルトかすは畑に返すなど、本当の意味でのサステナブルが実現できたら。土地のものを楽しむ空間づくりを目指していく」と話す。

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