テレビアニメ「理系が恋に落ちたので証明してみた。」と共栄大学（春日部市内牧）国際経営学部・伊藤ゼミと県内企業などがタイアップして開発された、埼玉県のブランド梨を使った「彩玉（さいぎょく）なしゼリー」が8月17日、発売される。

雪村心夜

　「理系が恋に落ちたので証明してみた。」は山本アリフレッドさんによるウェブ漫画で、2016（平成28）年に連載開始。彩玉大学に通う理系大学院生の才女、氷室菖蒲が雪村心夜に告白。理工学専攻として、「理論的に好きを証明できなければ、好きとは言えないし、理系としても失格」と、研究室のメンバーを巻き込んで「恋」の定義に関する証明実験を始めるなど、恋を理論的に証明する理系ラブコメディー。2018（平成30）年実写ドラマ化、2019年には実写映画化され、今年1月、テレビアニメ放送が始まった。

　メディアやポップカルチャーを中心として研究する同ゼミ。アニメーションを使ったビジネスモデルやライブイベントの運営方法などのコンテンツビジネスを学び、テレビアニメや企業と協業するなど、さまざまな取り組みを行ってきた。

　伊藤大河准教授は「『アニ玉祭』というアニメのイベントに毎年、ゼミとして出展し、ゼミで作ったアニメの教材を紹介したり、キャラクターグッズを販売したりしていた。昨年10月に矢野農園（久喜市）とキャラクターグッズ事業などを展開する湧僚商事（さいたま市緑区）が共同出展していて、埼玉ブランドの梨「彩玉」を使った梨ゼリーを頂いた。その際、ラベルデザインにアニメキャラクターを使って販売できないかと相談を受けたことがきっかけで産学連携が実現した」と振り返る。

　同ゼミは、「リケ恋」アニメ製作人とのつながりがあったことと、同アニメの主人公たちが通う大学名「彩玉（さいたま）大学」と、埼玉県でしか作られていない梨の品種「彩玉」（さいぎょく）の漢字表記が同一であることから、このアニメを選んだという。

　「パッケージデザインの素案は湧僚商事から頂き、試行錯誤し完成させた。ゼミ生から缶バッジも付けたら、アニメコレクターに喜んでもらえるかもしれないという提案があったため、缶バッジも製作した。作品のイメージを崩さないように気を付けた」という。

　「アニメ放映開始の1月に販売開始予定だったが、新型コロナの影響で遅れてしまった。元々作品のファンだった学生は、好きな作品の商品を作ることができとても感激している」と伊藤さん。

　「彩玉なしゼリー」（3個、57ミリ缶バッジ付き、1,100円）。缶バッジは雪村心夜、氷室菖蒲、奏言葉、棘田恵那、犬飼虎輔の5種類から選べる。湧僚商事のショッピングサイト「お茶の愛ちゃんShop」で扱う。